読者の皆さまこんにちは!ニューヨークの今をお伝えするNY通信です!今回はニューヨークでも大人気の和定食レストラン「大戸屋」のランチタイムの様子をレポートします。
タイムズスクエアの喧騒の中で見つけた“和”のオアシス
ネオンがまばゆく輝くタイムズスクエア。その一角、ブロードウェイの劇場街を少し抜けた場所に、静かに佇む「大戸屋」の緑の暖簾が見えます。
入り口には小さな「おにぎりキオスク」があり、出勤前のビジネスパーソンや観光客が行列を作っています。
ショーケースには、鮭味噌、鯖梅、五目、そしてニューヨークらしい「エビチリ」や「ツナマヨ」など、彩り豊かなおにぎりが並んでいます。
テイクアウト文化が根づくこの街では、まるで和のファストフードスタンドのような存在です。
木の温もりと“整う”空間
一歩店内に入ると、外の喧騒がふっと遠のきます。木の梁が見える天井、障子を思わせる仕切り、そして温かみのある照明。オープンキッチンからは出汁の香りがふんわり漂い、思わず深呼吸したくなります。
客層は多国籍で、隣のテーブルでは地元のニューヨーカーが「サーモン西京焼き定食」を楽しみ、奥の席では日本人の家族連れが「お子様ランチ」を囲んでいます。
メニューをめくると、カツ煮や鯖塩焼きといった定番から、抹茶カレーやヴィーガン対応の野菜鍋セットまで。日本の家庭の味とNYらしい自由さが共存しています。私は日本でも人気の定番メニュー「チキンのかあさん煮定食」をオーダーしました。ごはんは白米、雑穀米、ひじきごはんの中から選べるので、雑穀米をチョイス!周りを見渡すとみんな幸せそうなほっこり笑顔。料理が提供されるまでの時間もわくわくしてしまいます。
湯気の向こうに立ちのぼる“日本の記憶”
しばらくして運ばれてきたのは、黒い土鍋から柔らかな湯気をまとって神々しく輝く チキンのかあさん煮!大根おろしがふわりと乗り、煮汁の中では卵がやさしくとろけています。味噌汁、サラダ、小鉢、そしてツヤのある雑穀ごはんが並んだ定食トレーはまさに、 “日本のごはん”の原風景。一口頬張ると、鶏の旨みと出汁の香りが口いっぱいに広がり、思わずほっと息が漏れます。マンハッタンの真ん中で、こんなにも「いつもの味」に出会えるなんて!湯気の向こうに、母の手料理を思い出すようなやさしい温もりがありました。
この街の胃袋と心を満たす“日常食堂”
タイムズスクエアという刺激に満ちた街にある大戸屋NY。野菜中心の定食や小鉢文化は、健康志向のニューヨーカーにも支持され、ランチタイムには常に満席!一方で留学生や駐在員にとっては、懐かしい味を通して心を落ち着ける“帰る場所”でもあります。派手な演出や流行の先取りに捉われない落ち着いた優しさが、NYで頑張る日本人の心をどれだけ温めてきたことでしょう。そこにあるのは、出汁とごはんの香りに包まれた“安心感”。大戸屋タイムズスクエア店は、まさに「NYの日常に寄り添う日本の食卓」そのものです。
See you next time!!
